こんにちは、デイ・スイングトレーダーのすけろくです。
この記事では、現役の短期トレーダーが行っている日々の情報収集ルーティンを一例として紹介してみたいと思います。
あわせて、情報を活用して実践的なトレード戦略をたてるヒントを自身のアウトプットを兼ねてまとめてみました。
こんな方向けの記事です
- トレード初級者~中級者の方
- トレードの事前準備として、どんな情報が必要か明確になっていない方
ざっくりとした記事の内容
- 想定外の値動きによる損失リスクを回避するために必要な情報をまとめました
- 入手した情報の実践的な活用方法を紹介します
トレードスタイルに応じて、取捨選択してトレードに組み込めるような情報があると嬉しいです。
情報収集は5つの分野に分けてみました。
ジャンルは5つ
- 経済指標スケジュール
- オーダー状況
- 値動きのチェック
- 市況アカウント(Twitter)
- ディーラーアカウント(Twitter)
FXの情報収集とトレード戦略のたてかた(無料ツール中心)
最初に各項目の概要を、次章以降で活用方法を紹介します。
経済指標スケジュール
FX・為替といえば、経済指標・要人発言スケジュールの確認から。
各国の経済指標・要人発言は為替レートの値動きに直結する可能性があります。
短期のデイトレード~短めのスイングトレードを行う場合は必ず以下のサイトでスケジュールを確認しています。
大まかなチェックの流れは以下の通りです。
メモ
- 突発的な時事ネタ・イベントなどは後述するディーラー・市況アカウントの発信内容をチェックすることで補完します
指標時にチェックしている内容や指標前決済については、後半でくわしく後述します。
みんかぶFXさんは以下の情報も見やすくまとまっているため、各国の政策金利・休場日を把握したい場合に重宝しています。
オーダー状況
短期のデイトレードを行う場合はNYオプションカットのオーダー状況、IMMポジションを確認します。
私の場合、直接的なトレードの材料にするというより、一応目は通しておいて補完情報として頭に入れておく、くらいのスタンスでいます。
メモ
- IMMポジションは極端なポジションの偏りが発生していないか確認しています
- NYオプションは短期のトレード手法にプラスαする要素として確認しています
オプションを活用したトレード・考え方については、うるてぃあさんのサイトを参考にしてみてください。
値動きのチェック
為替レートのチェックは証券会社のチャートは使用せずにUIが非常に優秀なTrading ViewをPCで使用しています。
無料でも使えますが、私は多通貨監視しているため機能制限のない有料プラン(広告オフ)をトレードを始めた頃から利用しています。
多くのトレーダーが愛用していて、個人的には手放すことができないツールです。
本格的にトレードに取り組みたい方はぜひ一度体験してみることをおすすめします。
Trading Viewに関しては以下の記事でくわしく紹介していますので参考にしてみてください。
メモ
- Trading Viewは多通貨監視とチャート検証に非常に向いているWebブラウザベースのチャートツールです
またデイトレードでトレンドフォローする場合は各通貨強弱を以下のサイトで確認しています。
市況アカウント(Twitter)
相場の変動と監視対象の通貨ペアの相関性を確認するために、Twitterの相場変動お知らせbotをTwitterでフォローしています。
Twitterの通知設定をONにしておくことで、チャートをチェックしていないときでも相場急変に気づけるようにしています。
また経済指標スケジュールではカバーしきれない欧州の会合情報などは松崎美子さんのアカウントフォローがおすすめです。
こちらもトレードの材料にするというより、大きな値動きが発生する可能性がないかチェックするようにしています。
ディーラーアカウント(Twitter)
相場のプロ(ディーラー)が市場をどんな視点で見ているのかチェックしています。
トレーダーズ証券の井口さんは発信内容が非常にわかりやすく、現役プレーヤーとしての目線が非常に勉強になります。
ツイート数はそれほど多くなく、内容も相場に関連するものがメインなのでTwitterで通知ONにしている数少ないアカウントのひとつです。

値動きのチェック
TradingViewでキー通貨を見極める
値動きが発生した際はどの通貨がキーになって値動いているのかを重要視しています。
弱い通貨 x 強い通貨のペアを取引するのがもっとも効率が良いのがその理由のひとつです。
例えばドル円が上昇している場合でも色々なケースがあると思います。
例えば・・・
- クロス円が全般的に買われた結果、ドル円が上昇している(円売り局面・リスクオン傾向)
- ドルが全般的に買われた結果、ドル円が上昇している(ドル買い局面・リスクオン/オフは局面によりけり)
- 円もドルも売られているが、円の方が弱い(ドル買い局面・リスクオン/オフは局面によりけり)
上記のように、何がキーになって値動いているのか把握することで、トレードの幅がより広がると思います。
例えば・・・
- 弱い通貨 x 強い通貨のペアの組み合わせで高いボラティリティを狙う
- ボラは低いけど安定した値動きを期待できる通貨ペアをトレードする
レートチェックはWebサービスのTrading Viewを利用しています。
操作性・UIが非常に優秀で株価指数・商品先物など主要な金融商品のレートを確認できるため、相場全体の値動きと相関性を確認しやすく非常に優秀です。
各通貨ペアの重要サポート・レジスタンスは重なることが多く、多通貨ペアを監視することで、より節目や局面を見極めやすくなります。
例えば、ドル円の上昇とあわせて、ユーロドルが強烈に値下がっている場合、為替市場で最も取引量の多いユーロドルの売り(ドル買い)に引っ張られてドル円が上昇している可能性があります。
仮にユーロドルの重要サポートを下抜けした場合、ドル円の重要レジスタンスを上抜けする可能性が高くなります。
これは通貨ペア間の相関を見るタイプのトレーダーのチェック方法ですが、単一通貨ペア専門の専業トレーダーでも多通貨監視は併用するそうです。
ある程度トレードに慣れてきたら、他通貨監視を選択肢のひとつに入れるのもありかなと思います。
TradingViewなら・・・
- 為替レート以外に株価指数・GOLD・商品先物・仮想通貨など主要な金融商品をチェック可能
- 各金融商品との相関性も確認できる
経済指標スケジュールの活用方法
エントリー・決済タイミングの調節
私はデイトレード~短めのスイング(50pips~200pips)をメインにしています。
できる限りギャンブル要素を少なくするために、可能な場合は重要指標を避けてポジションを持つようにしています。
具体的には以下のように、重要指標から逆算したエントリーもしくは持ち越しを行っています。
ある程度の値幅をとれている場合の指標前の利確方法はいろいろで、以下のような方法もあります。
オーダー変更例
- 既存ポジションを全て利食いする
- 既存ポジションを半分利食いする
- 既存ポジションは決済しないで逆指値を引き上げる
トレードで難しいのはエントリーより利食いで、このあたりは何が(自分にとって)いちばん良い方法なのか試行錯誤をしています。
経済指標に対する市場の感度・方向性を把握する
指標結果や要人発言は数値・内容よりも市場の反応をより重視しています。
今の相場が指標に対してどう反応する相場なのか、はチェックしておくべきだと思います。
時期により、指標に対する市場の反応が異なるのがその理由です。
一般的に経済指標の結果が良いとリスクオン傾向になり、悪いとリスクオフ方向に値動くことが多いです。
ですが、必ずしも毎回そうなるとは限らず、時期によって値動きの特徴が異なります。
例えば・・・
- 経済指標に素直に反応する相場
- 経済指標にほとんど左右されない相場 ※1
- 指標結果が最悪でもおかまいなしにリスクオンに傾く相場 ※2
※1 例えばコロナ相場初期は相場の関心・焦点がコロナ対策へ集中したため、経済指標で相場はほぼ動かなくなりました。
※2 その後、実経済に影響が出始めると米失業率が過去最悪の結果にも関わらず、米株価を中心にリスクオン方向に一方的に動き続けました。
(米の経済対策に期待して、という後付けをされています)
上記のようにコロナ相場ではこれまでの常識と異なる状態が継続的に発生しました。
見るべきポイントは・・・
- 指標結果そのものよりも、その結果に対して市場がどう反応しているか
- リスクオン/オフの際、どの通貨がキーになって動いているのか
トレーダーにとって指標結果そのものよりも、上記の2点がより重要だと思っています。
また一口にリスクオフ/オンと言っても、その時々で好まれる通貨が異なります。
例えば・・・
- コロナ前の相場ではリスクオフ=円買いがセオリーだった
- コロナ初期の相場ではキャリー通貨として、円に代わってユーロが買われた
- その後、実態経済に影響が出始めた本気のリスクオフ相場になると代わってドルが買われた
需給や各国の経済対策などで、その時々のトレンドを形成するキー通貨が変わります。
相場の流れ・トレンドを日々キャッチすることで、相場の方向性に対してどの通貨をキーにしてトレードするか、という視点を加えることができると思います。
数値とあわせて今後の方向性を把握する
通貨ペアの値動きに直結する指標のひとつに各国の政策金利発表があげられます。
事前の見通し通りの数値に収まることが比較的多いですが、予想通りの金利でも今後の見通しとして金利が変動する可能性があるかどうか、が観点になるケースも多いです。
政策金利発表後の要人会見(質疑応答中など)に値動くこともあり、今後の値動きに影響する内容なため、できるだけ把握できるようにしています。
休場日はお休みする
各金融市場が祝日などで休場している場合は、市場参加者が少なくなるため出来高が極端に少なくなります。
レートを決める参加者が少なくなることにより、普段と異なるチグハグな値動きになりやすく、大きな値動きが発生しづらくなる傾向があります。
そのため、ロンドンやNY市場など主要な金融市場が休場している場合はお休みするデイトレーダーが多いです。
デイトレーダーはある程度トレードする時間を固定している場合が多いと思います。
自身が取引する市場の休場日は把握しておくと日々のスケジュールが立てやすくなると思います。
ディーラーアカウントの活用方法
普段は意識されない時事的な争点を知る
各国の情勢によりふだんはあまり意識されない指標で大きな値動きが発生するケースがあります。
デイトレードをする場合は急激な値動きに巻き込まれる可能性があるので、時事ネタは井口さんや松崎さんのツイート情報を参考にさせて頂いています。
例えば・・・
- 米中の貿易摩擦が起こっている時期にドル人民元の仲値レートが注目された
- コロナ相場では米雇用統計の影に隠れがちなADP雇用統計が注目された
個人ではフォローできない情報は積極的にプロの力を借りましょう。
井口さんは週次で相場展望を解説したYoutube動画をアップされてるのでこちらもおすすめです。
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